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英検要約問題の基本構成と合格の鍵英検要約ようやく問題もんだいの基本きほん構成こうせい

(最終更新: )/ 著者: Craft Wheel 編集部

1. 要約問題では何が問われているのか1.要約ようやくとは何なにか?

英検の要約問題は、2024年度第1回から2級・準1級・1級のライティングに加わった形式です。与えられた英文(2級ならおよそ150語前後の3段落)を読み、指定語数(2級45〜55語、準1級60〜70語、1級90〜110語)で英語にまとめ直します。採点は従来の意見論述と同じく「内容」「構成」「語彙」「文法」の4観点で、各観点0〜4点、1題16点満点です。

意見論述との最大の違いは、自分の意見を書いてはいけないことです。問われているのは「筆者が何を言ったか」を正確に読み取り、それを歪めずに、自分の言葉で短く再構成する力です。原文を抜き出して並べるだけでは「構成」「語彙」の評価が伸びませんし、逆に自分の感想を混ぜると「内容」の評価が下がります。

  • 内容: 原文の主張・理由・結論が過不足なく入っているか。自分の意見や原文にない情報が混ざっていないか。
  • 構成: 原文の論理の流れ(導入→展開→結論)が伝わる順序で、つなぎ言葉を使って書けているか。
  • 語彙: 原文の表現を丸写しせず、適切な言い換えができているか。
  • 文法: 時制・主語と動詞の一致・冠詞などのミスがなく、語数範囲に収まっているか。

英検の要約ようやく問題もんだいは、長ながい文章ぶんしょうを読よんで、短みじかくまとめるテストだよ。自分じぶんの意見いけんは書かかないで、書かいた人ひとが伝つたえたいことを正ただしくつかんで、決きめられた数かずの言葉ことばで書かくのがポイントだよ。

2. 原文の典型パターンを知っておく2.元もとの文章ぶんしょうの形かたちを知しろう

要約は「書く」前に「読む」勝負です。英検の要約問題の原文は、多くの場合3つの段落で次のような流れになっています。この型を知っていれば、初見の英文でも「どこに何が書いてあるはずか」を予測しながら読めます。

  • 第1段落(導入): あるテーマの現状や、最近起きた変化を紹介する。「Many schools have started to …」「In recent years, …」のような書き出しが典型。
  • 第2段落(展開): その変化の利点、または問題点・懸念を具体例を挙げて説明する。「However,」「On the other hand,」で始まることが多く、第1段落と反対の側面を示す。
  • 第3段落(結論): 筆者や専門家の提案、今後の見通しをまとめる。「For these reasons,」「Therefore,」が目印。

読むときは、各段落の第1文(トピックセンテンス)に印をつけ、「この段落は何の話か」を日本語で一言メモしてください。この3つのメモが、そのまま要約の骨組みになります。

元もとの文章ぶんしょうはだいたい「はじめ」「なか」「まとめ」の3つに分わかれているよ。それぞれの段落だんらくの最初さいしょの文ぶんに線せんを引ひいて、「なんの話はなしかな?」を日本語にほんごでメモしてみよう。

3. 黄金の3文構成3.基本きほんの3文ぶん構成こうせい

原文が3段落なら、要約も「導入・本論・結論」を1文ずつ、合計3文で書くのが基本形です。2級の45〜55語なら、1文あたり15〜18語が目安になります。

  • 1文目(導入): テーマと現状を1文で。「〜が増えている/広がっている、なぜなら〜」の形にすると、第1段落の要点と理由を一気に入れられる。
  • 2文目(本論): 「However,」で始め、問題点や別の側面を述べる。複数の具体例は「such problems as …」とせず、抽象語(distraction, cost など)にまとめる。
  • 3文目(結論): 「Therefore,」で始め、筆者や専門家の提案・見通しを述べる。ここに自分の意見を混ぜないこと。

3文にすると自然に「1段落=1文」の対応ができ、抜けや重複が起きにくくなります。慣れてきたら、1文目と2文目の間に補足を1文足して4文にしてもかまいませんが、まずは3文で語数内に収める練習から始めましょう。

要約ようやくは、段落だんらくごとに1文ぶんずつ、ぜんぶで3文ぶん書かくのが基本きほんだよ。

  • はじめ: なにについての話はなしかを書かくよ。
  • なか: 「でも(However)」で始はじめて、問題もんだいになっていることを書かくよ。
  • まとめ: 「だから(Therefore)」で始はじめて、最後さいごに言いいたいことを書かくよ。

4. 実例で見る:原文から要約へ4.実際じっさいの例れいを見みてみよう

2級レベルを想定した練習用の原文です。3段落の型がそのまま現れています。

Many schools in Japan have started to use tablet computers in class. Teachers can share materials quickly, and students can look up information without going to the library. Some schools also use online tests, so teachers spend less time marking papers.

However, there are some concerns. Some students find it difficult to concentrate because they can play games or watch videos on their tablets. In addition, families who cannot afford good Internet at home may fall behind their classmates.

For these reasons, experts say that schools should not simply hand out tablets. They should also teach students how to use them wisely and support families that need help.

(訳)日本の多くの学校が授業でタブレットを使い始めた。教師は資料をすぐ共有でき、生徒は図書館に行かずに調べ物ができる。オンラインテストを使う学校もあり、教師の採点時間が減っている。/しかし懸念もある。ゲームや動画が見られるため集中しにくい生徒がいる。また、自宅に良いインターネット環境を用意できない家庭の子は、級友に遅れをとるかもしれない。/こうした理由から専門家は、学校はタブレットを配るだけでなく、賢い使い方を教え、支援が必要な家庭を助けるべきだと述べている。

各段落を1文ずつにまとめた要約例(52語)です。

Tablets have become common in Japanese schools because they make sharing materials, searching for information, and testing more efficient. However, some students get distracted, and those without good Internet at home may fall behind. Therefore, experts believe schools should teach responsible use and support families in need rather than just distributing devices.

(訳)タブレットは資料共有・情報検索・テストを効率化するため、日本の学校で一般的になった。しかし、気が散る生徒や、自宅のネット環境がなく遅れをとる生徒もいる。したがって専門家は、学校は機器を配るだけでなく、責任ある使い方を教え、困っている家庭を支援すべきだと考えている。

注目してほしいのは、第1段落の3つの具体例(資料共有・調べ物・オンラインテスト)を「more efficient」という抽象語で束ね、第2段落の「play games or watch videos」を「get distracted」に置き換えている点です。原文の単語をそのまま使っているのは tablets、schools、Internet、families など言い換えにくい核となる語だけです。

上うえの英文えいぶんは「学校がっこうでタブレットを使つかうこと」についてのお話はなしだよ。「便利べんりになった」→「でも困こまることもある」→「だから使つかい方かたを教おしえよう」の3つを、1文ぶんずつ英語えいごで書かくと要約ようやくになるんだ。

5. 具体例は抽象化する5.具体的ぐたいてきな例れいはまとめて書かく

原文にある具体的なエピソードや列挙は、要約では思い切って削り、それらを一段上のカテゴリーで言い表します。語数を節約できるだけでなく、「細部と要点を区別できている」ことが採点者に伝わります。

  • Before: Students can play games or watch videos on their tablets.
    After: Students can be distracted by their tablets.
  • Before: Teachers can share materials quickly, and students can look up information.
    After: Tablets make lessons more efficient.
  • Before: cars, buses, and trains → After: public and private transportation

ただし、抽象化しすぎて「何の話か分からない」文になるのは逆効果です。「There are some problems.」だけでは内容点が取れません。「some problems such as distraction and unequal access」のように、抽象語+核となる名詞を1〜2語添えるのがちょうどよい粒度です。

「たとえば〜」のような細こまかい例れいは、要約ようやくには書かかないよ。「ゲームや動画どうがを見みてしまう」は「気きが散ちる(get distracted)」のように、まとめて短みじかく言いおう。

6. パラフレーズ(言い換え)で語彙点を取る6.別べつの言葉ことばで言いい換かえよう

原文の単語をそのまま使うのではなく、似た意味の別の単語や別の構文に置き換えると「語彙」の評価が上がります。先の要約例では、have started to use → have become common、say → believe、hand out → distribute、need help → in need と置き換えていました。

ただし、すべてを言い換える必要はありません。tablet、Internet のような固有の名詞や、言い換えると意味がずれる専門語はそのまま使って構いません。優先すべきは「動詞」と「形容詞」です。動詞を変えると文の骨格が変わるため、丸写しの印象が消えます。具体的な手法は言い換えのテクニックで詳しく解説しています。

文章ぶんしょうにある言葉ことばをそのまま使つかうのではなく、同おなじ意味いみの別べつの言葉ことばを使つかうと点数てんすうがアップするよ。とくに「〜する」という動うごきの言葉ことばを変かえてみよう。

7. よくある失敗と直し方7. よくある失敗しっぱいと直なおし方かた

  • 失敗1: 自分の意見を書いてしまう
    Before: I think tablets are very useful for students.
    After: Tablets have become common in schools because they make lessons more efficient.
    要約に「I think」「In my opinion」は不要です。主語は原文の登場人物(schools, experts, the author)にします。
  • 失敗2: 第1段落だけで語数を使い切る
    Before: 導入を3文書いて40語に達し、結論が入らない。
    After: 導入は1文に絞り、残りの語数を「問題点」と「提案」に配分する。書く前に「1文目○語、2文目○語、3文目○語」と目安を決めておくと防げます。
  • 失敗3: 原文の文をそのまま写す
    Before: Some students find it difficult to concentrate because they can play games or watch videos.
    After: Some students get distracted by their devices.
    1文丸ごとの引用は「語彙」「構成」の両方で評価されにくくなります。
  • 失敗4: 逆接を落として一方的な要約になる
    Before: タブレットの利点と提案だけを書き、懸念の段落を省く。
    After: 「However,」の文を必ず1つ入れる。原文が対比の構造なら、両側を書かないと「内容」で大きく減点されます。

よくあるまちがいは、「ぼくは〜と思おもう」と自分じぶんの意見いけんを書かいてしまうこと、元もとの文ぶんをそのまま写うつしてしまうこと、「でも」の部分ぶぶんを忘わすれてしまうことだよ。3つの段落だんらくがぜんぶ入はいっているか確たしかめよう。

8. 級ごとの違い:2級・準1級・1級8.級きゅうによるちがい

3文構成という基本は全級で共通ですが、原文の長さと抽象度、求められる語数が変わるため、組み立て方も少し変わります。

  • 2級(45〜55語): 原文は3段落・身近な社会的話題。3文でぴったり収まる。1文が長くなりすぎたら2文に割るより、具体例を削る方向で調整する。
  • 準1級(60〜70語): 原文が長く、第2段落に「利点」と「問題点」の両方が入る、あるいは4段落になることがある。3文では足りないので、4文構成(導入/利点/問題点/結論)を基本形にする。因果関係(because, as a result)を1文の中で明示できるかが差になる。
  • 1級(90〜110語): 原文が抽象的で、複数の立場や反論、筆者による評価まで含まれる。5〜6文になるため、「誰の主張か」(Critics argue …, Supporters claim …, The author concludes …)を主語で明示しながら整理する力が必要。段落の対応ではなく「論点の対応」で組み立てる。

級別の具体的な対策は、2級・準1級・1級それぞれの記事も参考にしてください。

2級きゅうは3文ぶん、準じゅん1級きゅうは4文ぶん、1級きゅうは5〜6文ぶんくらいが目安めやすだよ。級きゅうが上あがると、元もとの文章ぶんしょうも長ながくてむずかしくなるんだ。

9. 本番での手順と見直し9.本番ほんばんでの順番じゅんばん

筆記時間は2級85分、準1級90分、1級100分で、その中で読解・要約・意見論述をすべて解きます。要約に使える時間は限られるので、手順を固定しておくと迷いが減ります。

  1. 原文を通読し、各段落の第1文に線を引く(約2分)。
  2. 段落ごとに日本語で一言メモ(例:「タブレット普及・効率化」「集中できない・格差」「使い方教育と支援」)。
  3. メモを英文にする。各文の頭に However / Therefore などのつなぎ言葉を置き、順序を明確にする。
  4. 具体例が残っていたら抽象語に置き換え、原文と同じ表現が続いていたら動詞を言い換える。
  5. 語数を数える。多ければ修飾語から削り、少なければ抜けている理由や結果を補う。
  6. 最後に文法チェック。三単現の s、時制(原文が現在形なら現在形で)、冠詞、主語と動詞の一致、ピリオドとコンマ。

見直しでは「原文にない情報を足していないか」「自分の意見が混ざっていないか」も必ず確認してください。この2つは文法ミスよりも内容点への影響が大きい失敗です。

順番じゅんばんは、①読よんで線せんを引ひく→②日本語にほんごでメモ→③英語えいごで3文ぶん書かく→④数かずを数かぞえる→⑤まちがいがないか見直みなおす、だよ。

10. 明日からできる練習法10.明日あしたからできる練習れんしゅう

要約力は「原文を読んで3つのメモを作る」練習を繰り返すと確実に伸びます。英文は英検の過去問や公式サンプルのほか、中学・高校の教科書の説明文でも十分です。次の3ステップを1日1本、10〜15分で回してみてください。

  1. 原文を読み、段落ごとの一言メモを日本語で書く(英文を書く前にここだけを見直す)。
  2. メモを見ながら、原文を見ずに3文の英文を書く。原文を見ないことで自然に言い換えが起きる。
  3. 原文と見比べ、「抜けた要点」「混ざった自分の意見」「丸写しの箇所」に印をつけて書き直す。

自分で添削するのが難しい場合は、練習画面で級を選んで要約を入力すると、4観点ごとの評価と模範解答が返ってくるので、上の3ステップの「見比べ」を客観的に行えます。

まいにち1つ、短みじかい英文えいぶんを読よんで「はじめ・なか・まとめ」のメモを作つくってみよう。それを見みながら英語えいごで3文ぶん書かけたら、元もとの文章ぶんしょうとくらべてみようね。

11. まとめ11. まとめ

  • 要約は「内容・構成・語彙・文法」の4観点で採点され、自分の意見は書かない。
  • 原文は「導入→展開(利点・問題点)→結論」の3段落が典型。段落ごとに一言メモを作る。
  • 要約は段落ごとに1文、However / Therefore でつないだ3文構成が基本形(準1級は4文、1級は5〜6文)。
  • 具体例は抽象語に置き換え、動詞を中心に言い換えて丸写しを避ける。
  • 見直しでは語数・文法に加えて「原文にない情報」「自分の意見」が混ざっていないかを確認する。
  • 自分じぶんの意見いけんは書かかない。
  • 段落だんらくごとに1文ぶん、3文ぶんで書かく。
  • 細こまかい例れいはまとめて、別べつの言葉ことばで言いい換かえる。
  • 最後さいごに数かずとまちがいを見直みなおす。